SVR-1: ブータンにおける地震減災教育用VR

SATREPS BHUTAN VR (SVR) Project

本作は、ブータン王国における地震の減災教育のために開発されたVR体験です。体験者はブータンの伝統建築工法による版築家屋内において巨大地震に遭遇します。巨大地震後に室内に生成されるエクスクラメーション・マークをタップすると、その場所に応じた地震減災知見の音声が流れます。エクスクラメーション・マークすべてをタップし終えると、部屋は地震前の状態に戻り、地震減災器具セットが生成されます。3種類の減災器具それぞれを持ち上げると、それぞれを設置するべき家具がアウトラインエフェクトで明示されます。減災器具をそれら家具に近づけるとビジュアル・エフェクトが生成され自動で器具が設置されます。器具の設置が終わった後、器具のそばにある“OCCUR”ボタンを押すと、減災器具が設置された状態で再び巨大地震が発生します。
本作は、2019年に制作されたSVR-1ベータ版をアップデートしたもので、Meta Quest2および同機のハンドトラッキング機能に対応させています。ハンドトラッキングを用いることでコントローラーを使用せずに体験可能となり、巨大地震体験時に“頭部を手で守る”や“机の下に隠れる”といった避難行動をとりやすくなりました。

本作は地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)の1課題「ブータンにおける組積造建築の地震リスク評価と減災技術の開発」プロジェクトの一環として制作されたもので、現在、ブータン王国の内務文化省災害管理局(DDM)の減災教育において実際に活用されています。

[関連]

ブータンにおける組積造建築の地震リスク評価と減災技術の開発(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS))

 

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